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レンズ付きフィルムのお話

レンズ付きフィルムの話

 レンズ付きフィルムはフジフィルムがはじめて売り出した製品で、安価な上にいつでもどこでも目的地でカメラを調達できるという手軽さが受けて普及しました。
 で、レンズ付きフィルムですが当初は使い捨てカメラとかと呼ばれていましたが必ずしもよいイメージを抱かせる呼び名ではないので現在ではメーカー側はレンズ付きフィルムと呼ぶことを主張しています。一応、リサイクルを行っていると主張していますがリサイクルのシステムがどこまでちゃんと機能しているかは不明です。

 レンズ付きフィルムは当初ISO100の110フィルムを搭載していました。売れ残ってた110フィルムの在庫整理という性格もあったようですが商品として見込みがあることがわかると進化のスピードが著しく、本体側の機能やレンズ付きフィルムに必要な性能要件のためにフィルムも進化していきました。ISO800や1600の高感度フィルムはレンズ付きフィルムの普及にあわせて性能を上げていき、フジフィルムの過去の製品では先行してレンズ付きフィルムに搭載されたフィルムが後にフィルム単体で市販されたという例もあるようです。本体の機能は一貫として基本的には固定焦点・固定絞り・固定シャッタースピード・フッラシュ以外はメカ制御という方針をですが、望遠・パノラマ・マクロ・可変絞り・可変シャッターといった進化形も生み出されています。

各社の特徴

 フジフィルムはレンズ付きフィルムの元祖であると同時に抜群の性能をもった高感度フィルムを持っています。レンズ性能やボディーの作りもよく普通に使う分なら店頭販売価格に数百円の差があろうとも絶対にフジの製品がお勧めです。ただし、APSの製品も多くAPS同士ならこれまたフジの製品がお勧めなんですがAPSと35mm判ではAPSの方があからさまに劣るので避けたほうが無難です。 お勧めの製品はシンプルEye800・シンプルエースとナイトアンドデイです。

  コダックは派手なんですけれども変な色になるのが特徴でレンズ性能もボディー性能も低く、フィルムがカールしやすいとあまりいい印象はありません。販売価格が安いこととスナップキッズのオートフラッシュが少し便利なことくらいがセールスポイントでしょう。レンズ性能の低さとフィルムの扱いにくさは無視したとしても閉口させられるのがボディーのつくりの悪さです。巻き上げ機構のつくりがかなり悪くてコマ間がかなり不揃いになってしまいます。酷い時にはコマがかぶったり巻上げが出来なくなったりということもあります。

 コニカミノルタもあまりレンズ性能は誉められたものではありません。しかし、ボディーのつくりは悪くはなく、分解のしやすい構造にもなっているので特定の層には受けがいいと思います。 お勧めはWaiWaiワイドです。

詰め替え品について

 DPEなどにレンズ付きフィルムをお客さんが出すと、その場でフィルムだけが抜き取られて現像処理に回されます。フィルムが抜き取られたレンズ付きフィルムのボディーはある程度貯めて置かれた後に廃棄業者に引き取られていかれます。
 で、ここら辺の物の流れで少し怪しい業者が稀にいたりいなかったりで使用済みのレンズ付きフィルムの本体が詰め替え品(製造・販売)業者に流れてしまうことがあるのです。
 詰め替え業者は中身に保管場所や期限が怪しいようなアグフアやコダックのISO400のフィルムをつめて、光が漏れそうな部分には黒のビニールテープをはって怪しげなデザインの紙パッケージで包んだ上で観光地などで販売しているのです。
 使われている本体はフジの本体、特にシンプルAceに代表される35mm判フィルム使用の物が圧倒的に多いのですが中に入っているフィルムが酷過ぎるので変な色の仕上がりになることが殆どです。もちろんアグフアのVISTA400やHDC400も期限内のきちんと管理された製品なら詰め替え品のような惨状にはなりませんし、コダックのマックスビューティー400などもカールがきついのが正直なんだかなとは思いますが詰め替え品の酷さには勝てません。
  で、この詰め替え業者ですが普通にメーカーから訴えられていまして、詰め替え品を売ってはダメということになっております。

詰め替えについて

 と、業者が訴えられてるよ〜と書いた後にこんな話題ですw しかし、ここでは詰め替えて不特定多数に売ろうとかいうおっかないお話ではなく、個人が自分で利用するための詰め替えを話題にしたいと思います。

 まず、結論から申しますと、詰め替え自体は非常に簡単でレンズ付きフィルムを何個か分解すればどうすればいいのか理解できるレベルだと思います。分解するのに必要な工具も小さめのマイナスドライバーが一本あれば事足ります。また、詰め替えの難易度でいくとコニカが一番楽でその次がコダック、難しいのがフジになります。

 普通の一眼やコンパクトを持っていれば、わざわざ画質がたいした事のないレンズ付きフィルムの詰め替えをすることはないという意見があると思います。それに対する意見としてまず、前提を挙げると毎回本体ごと買う場合には経済性の悪さがあります。第二の前提として出荷時に入っているフィルム以外を使いたいという欲求があると思うのです。その上で、コニカのWaiWaiワイドのようにそれでなければ得られない描写を持った製品が中にはあるということと、画質はさておいて普通の一眼やコンパクトを使いたくないシーンではレンズ付きフィルムのプリミティブさや壊れても惜しくないという点があると思います。

詰め替え番外編

 Ninocoというレンズ付きフィルムを知っていますか?Ninocoは雑貨・写真関連の小物などを扱っている商社のようですがそこで扱っているレンズ付きフィルムがあります。これの何が特長かっていうと簡単に詰め替えが出来るように巻き戻しレバーがついているんですね。パッケージにも詰め替え可能というのをセールスポイントしていて、詰め替えを大腕を振って出来る上にダークバックなしで出来てしまうんですね。
  WaiWaiワイドのような特殊なものを除けばNinocoさえあればレンズ付きフィルムの詰め替えなんてしなくていいじゃんとなるはずです。が、悲しいかなこの製品、レンズが凶悪なまでにダメなレンズです。色合いは変・解像感なし・歪曲しまくり・どこにもピントがあっていないと何もいいところがないレンズなのです。まぁ、積極的に画質の悪さを使っていくのならこれもありかなという気もしなくは・・・


この画像では分かりづらいんですが、底のフラッシュ側にクランクがついていて詰め替えできるように作られています。

 一度見かけたことがあるのがNinocoとは無関係だと思われますが詰め替え可能な防水タイプです。表記がすべて英語で海外製品なのかもしれませんがプラ製の防水ハウジングとNinocoのように詰め替えがしやすいように作られている本体のセットでした。なかなか面白い製品だとは思いますがダイビング用品店など出ないと手に入らないような気がします。

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