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PENTAX Z-5P(シルバ−)

動機など

 正直、Z-50PとC1sがあれば自分の撮る被写体にはほぼ完全に対応可能なんですが、中古屋のネット在庫を検索していたら手ごろな価格で出ていたので半ば衝動買いしました。
 次に購入する機材は交換レンズやレンジファインダーにきまっているので35mmSLRボディーの購入はこれで当分打ち止めにする予定です。

使用感など

 見た目からいってみます。他社の中・上級機より小型なもののペンタックスにしては大きく重いです。ブラックもシルバーもありますがシルバーのシロートっぽさが好きでシルバーにしました。ただし色がはげやすいようで、中古で買った私のボディーも所々色が落ちています。デザインとしては上級機のZ-1や5より普及機のZ50や20の方がスマートでかっこいいとは思います。
 相変わらず、グリップが太くて手の小さい私ではもてあまし気味なのですが、ボディーの高さがそれほどないので逆に手の大きい人手は指が余るようです。

 ボタン・ダイアル等のスイッチは多機能な割によく考えられた配置がされてると思います。TVダイアル・AVダイアル・IFボタン・AEロック・露出補正ボタン・測光方式切り替えボタンを右手のみで完全に使いこなすことが出来ます。
  Zシリーズの次の世代に当たるMZシリーズのカメラはマニュアルがなくても操作できる操作しやすいカメラなどと言われていますが、対するZシリーズは多少複雑な操作方法を採用しているものの操作を理解してしまえばこれほど楽に操作できるカメラはないかと思います。

 AF性能は中央一点のみの測距ですので性能はそれほど良くないです。また、暗い場所やコントラストのはっきりしない被写体にはかなり弱く、ピントが行ったり来たりで迷いつづけます。ただし、合焦した時には比較的しっかりとピントを合わせてくれるので確実にピントが合うか迷いつづけるかの2択と言う状態だと思います。以前に使っていたEOS系のカメラは迷わないけどピントが甘いことがあると言う物でしたので会社の思想の違いかと思いました。ただ、総合的にはペンタックスのAF性能はキヤノンのAF性能には確実に劣ってるとは思います。

 ファインダーは明るさとピンのヤマのつかみやすさを両立させた物で良いと思います。十分にMFできます。ペンタミラーのZ-50Pに比べると流石に快適です。
 ファインダー内表示は露出のバーグラフを備えて、測光方式の状態やTV値・AV値・ストロボの状態・合焦表示と不備はないです。ただ、マニュアル時のバーグラフがプラスマイナス2段というのが少し狭いかもしれません。普及機種のZ-50Pがプラスマイナス3段なのを考えるとさらにどうにかならない物かと思います。とはいえ、1/2ステップのZ-50Pと違って1/3ステップなので致し方ないのかもしれません。
 ファインダー内表示エリアはZシリーズ・MZシリーズ(MZ-Sを除く)共通のファインダー右側に出っ張った表示エリアで批判される点でもあります。元々視野率が100%のファインダーでもないのでファインダーに多少出っ張りがあったところで個人的には気にはなりません。ちなみに出っ張り具合で言えばZ-1・Z-5は他のZ・MZシリーズの機種より出っ張りが少ないです。

 動作はしゃきしゃきと軽快で約秒4コマの連射もボディサイズを考えると十分早くて、ペンタックスのAFSLRでは現在でも最速です。ミラーの戻りも俊敏で気持ちが良いです。反面、動作音が大きく目立ちます。その音自体も歯切れが良くて気持ちがいいんですけど目立ちたくないようなシュチュエーションでは困るかも知れません。また、ミラーショックも比較的大きいです。

 測光方式は8分割測光(Aポジションのあるレンズのみ)・中央重点測光・スポット測光を選択できます。スポット測光は測光範囲がさほど狭くはないので実質は部分速攻といった方がよさそうです。
 Zシリーズ最大のウリであるハイパープログラムとハイパーマニュアルはやはり良い機能ですね。
 まず、ハイパープログラムについて解説します。ちなみに前提としてレンズの絞りリングはAポジションで絞りはボディ側のAVダイアルで操作します。ハイパープログラムのモードにすると、初期状態ではカメラ固有のプログラムラインに沿ってAV値・TV値がきまりますが、TVダイアル若しくわAVダイアルを操作するとプログラムからTV優先AEなりAV優先AEなりに移行するという機能です。で、IFボタンを押すとまたプログラムモードに復帰するのです。他社ですと、プログラム時にコマンドダイアルなどを操作するとプログラムシフトといって同じEV値を維持するようにAV値・TV値の組み合わせが変化しますが、結局次のショットではまたプログラムAEのデフォルトの組み合わせに復帰してしまいます。対して、Z-5Pではプログラムシフトではなくそのまま他のAEモードにシフトするというわけです。つまり、プログラムAEとAV優先AE・TV優先AEの行き来を指先のわずかな操作で自由に行き来ができると言うことです。
 ハイパーマニュアルはZ-50Pと考え方はほとんど同じですが、Z-50Pではハイパーマニュアル時にはスポット測光のみだったのがZ-5Pでは分割測光も中央重点測光も選べます。しかし、いかにスポット測光と露出バーグラフを活用したマニュアル露出を素早く行えるかということにハイパーマニュアルのおいしい所があると思いますので、スポット測光以外はあまり選択しませんね。また、Z-50PにないAEロック(像面光量記憶式)があるのでさらに高度な使い方が出来ます。
 シャッターユニットは1/8000でシンクロも1/250とこれまたペンタックスの中では最高のスペックです。

 Z-1Pとの違いですが、ペンタックスファンクション(いわゆるカスタムファンクション)の省略と外部液晶ディスプレイ照明の省略などで、フィルム給送系・測光機能・シャッターユニット・ファインダーなどの性能は全く同じだと考えていいようです。ちなみにフィルム巻き戻し時にベロを残すなどの設定はサービスステーションに持ち込めば有料で変更してくれるとのことです。(現在でも変更サービスをしてくれるかは未確認)
 照明の省略は暗い所で頻繁に使用する方には不便かもしれません。また、Z-1Pではハイパーマニュアル時にプログラムラインを基準とするかAV優先かTV優先かをペンタックスファンクションで設定できる所がZ-5Pではプログラムライン基準でしか出来ません。しかし、この問題はレンズの絞りリングをAポジションにしてボディ側のAVダイアルで操作する方式でなくレンズの絞りリングで操作する方式にすればAV優先的にハイパーマニュアルを行えます。この方法だとAEロック後にシフトする方法が使えないのは少し残念ですね。

 さらにZ-1→Z-1P及びZ-5→Z-5Pの主な変更点を挙げてみます。まず、ピンの山のつかみやすさも残したまま明るさを上げてボケあじの確認のしやすいファインダースクリーンへの変更。ファインダー内表示にバーグラフの追加。モータードライブの速度アップです。

感想

 購入後に感銘を受けたZシリーズ普及機Z-50pの上位機種に当たるZ-5Pですから悪いわけがないですね。重量増と動作音の増大は機能向上とのトレードですから致し方ないですね。
 AF性能以外は現行の中級・上級AFSLRに十分匹敵する機能があると思います。寧ろハイパーマニュアルの露出決定の仕方は究極とも言えるもので、瞬時に撮影者の意図を反映した露出決定をできるカメラはZシリーズしか存在しないと言っていいかもしれません。
 そんなカメラが中古美品で2万円前後というのは嬉しいやら悲しいやらですね。それはAFカメラだということとZ-1Pに人気が集中してるからなんですが、Z-5Pにかけられた制限もたいしたことではないのでお買い得だとは思います。

おもな仕様
  • TTLストロボ内蔵 TTLAE AF 35mm一眼レフカメラ
  • KAF2マウント(K・KA・KAF・KAF2レンズに対応)
  • パノラマ対応
  • 8分割測光(KAレンズ以降使用可)・中央重点測光・スポット測光
  • ハイパープログラム(KAレンズ以降使用可)
    絞り優先AE・ハイパーマニュアル露出
  • ファインダー視野率92% 倍率80%
  • シャッタースピード30秒〜1/8000(無段階調節) シンクロスピード1/250以下
  • AFは中央一点測距 動体予測可
  • 連写時には約4コマ/秒のモータードライブ
  • 露出補正は1/2ステップで-4〜+4まで ブラッケットは使用可
  • 内蔵TTLストロボはGN14で28mmをカヴァー
  • 感度設定はDX時にはISO25-5000 マニュアル設定でISO6-6400
  • 幅152mm 高さ95.5mm 厚さ74mm 重量650g
  • 電源2CR5

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