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EXILIM EX-S20

動機など

 (値段が安くて入手しやすい)デジカメの画質が悪いだの言って、一度はコンパクトタイプのデジカメを購入したものの手放してしまった銀塩離れできない私です。そうは言っても、その場で撮影結果がわかるというのはやはり魅力でして、銀塩カメラの代用ではなく銀塩カメラのサポートや画像メモ用途に使うとはじめから割り切る事にして再度デジカメ選びをすることにしました。
 条件としては値段は出来るだけ安いもの・メモ帳代わりなのだからサイズも極小・ズームは無くてもOK・画質も悪くて構わない というものです。その結果、候補としてIXY L・PowerShotA300・EX-S3・EX-S20・EX-Z4・Optio S4・SL300R・DimageXt・DSC-U40・DSC-U50なんかが候補に出てくるわけです。
 で、ここで前回のFX1で起動時間の遅さやピント合わせのとろさにいらついたことを思い出して、パンフォーカスのEXILIMでいいかなという結論になったわけです。その後はEX-S3とEX-S20の比較になる訳です。
 EX-S3の強みは1/1.8型で320万画素と余裕のありそうなCCDを搭載していてレンズも135mm版換算で35mm相当の画角の単焦点レンズです。対するEX-S20は後発機種なれど1/2.7型で200万画素と少し見劣りするもので、画角も37mm相当とすこし狭いものです。しかし、EX-S20はそれまでのパンフォーカスのEXILIMになかったマクロモードが追加されていて、メモ用デジカメなのにマクロモードなしでは最短90cmは不適格ということで EX-S20に決定したのでした。加えて良く利用するカメラ店でかなり頑張った数字を出してくれたせいもあります(笑)

 

使用感

 沈胴レンズで無い上にAF作動することも無いということで起動時間もレリーズタイムラグもかなり短いカメラになっています。機敏さでは銀塩のAFコンパクトカメラより確実に勝っているかとも思います。胸ポケットに余裕で入るサイズも合わせてメモ用途やスナップにはかなり活躍してくれるカメラには違いないと思います。
  ただし、起動時間とレリーズタイムラグの短さとは対照的に連写はまったくきかないといって良いでしょう。そもそも連写モードに類する機能が無いのです。2-3秒に1枚がいいとこでしょうか?タイムラグの少ないカメラであれば連写ができなくとも瞬間を切り取るのは可能では有りますが"下手な鉄砲も数うちゃ当たる"的な撮影方法が気軽に出来るというのはデジカメのメリットでありますから連写性能はもう少し頑張って欲しかったところです。

 また、このカメラで特筆すべきなのが操作性の良さです。背面右側の十字キーに露出補正・ストロボモード変更・ホワイトバランス(WB)モード変更・ISO感度変更・デジタルズームなどの機能から好きなものを2つ割り当てることができ、自分好みのカメラにカスタマイズすることが可能です。なお、十字キーに割り当てなかった機能もメニューを呼び出すことで設定変更が可能になっています。これによって小さいボディーにボタンを詰め込み過ぎないながらも多用な利用者の要求に応えられる良好な操作性を確保したのだと思います。

 加えてベストショットモード(BS)というのがなかなか良く考えられた機能だと思います。このデジカメでいじれるところは基本的に露出補正にWB・ISO感度・ストロボモードなわけです。そして前述の設定とは別に撮影モードの設定があり、静止画にBS・動画と3つのモードが用意されています。動画は文字通り動画を撮影するためのモードであり、BSは人物・風景・夜景・モノクロなどの15の想定されたシーンがプリセットで用意されているモードです。静止画はBSとは別扱いになっていますがノーマルシーンだと考えたほうが良いかと思います。
 さて、BSは最近の銀塩カメラに多いピクチャーモードやシーンセレクトモードに類する機能ではあるのですが、シャープネス処理の強弱や彩度強調処理の強弱・カラーフィルター処理設定・ISOオート時のアルゴリズムの変更・ストロボ使用時のシャッタースピードの判断アルゴリズム変更までに踏み込んでいてデジカメならでは進化を遂げた機能といえるでしょう。とはいえ、これだけでは銀塩カメラの類似機能でも感じるように単にお仕着せの機能であり、カメラを使いこなしたいと考える方には不満でしょう。また、千差万別の撮影シュチュエーションのすべてに応えるものでもありません。
 では、BSは見た目だけのお飾りの機能なのかというと…そうではないんですね。BS時にも露出補正・WB変更・ISO感度変更・ストロボモード変更が可能で尚且つ変更した設定をユーザー設定として複数保存が可能なのです。この機能を利用すればかなり広範な撮影シュチュエーション・撮影スタイルに対応することが可能なわけです。

 画質に関しては、良く無いというより悪いといったほうがいいと思います。ですが、薄型・軽量に特化したカメラな上に3万円前後の販売価格を考えれば強く文句を言えないレベルかと思います。4〜5万円のデジタルコンパクトカメラの方がEX-S20より画質が上といっても、1万もあれば中古の銀塩カメラで遥かに高画質の物が手に入る訳ですから考えるだけ無駄な気もします。
  具体的には糸巻き型の歪曲・遠景が甘い・オートWBがイマイチ信頼できない・低感度でもノイズが乗るという不満があります。遠景の甘さはパンフォーカス機なのでいいとしますし、WBやノイズの問題も低価格な小型CCDのデジカメなのでいいとしましょう。ただし、画像の歪曲はもう少しどうにかして欲しいかなと思います。低価格で小型とは言え単焦点レンズに幻想を抱いているカメラ愛好家としては少し厳しいものがあります。画面周辺部に直線状の被写体は置かないほうがいいですね。

 意外なのが造りのしっかり感です。ステンレス製?のボディーは意外なほどに剛性感があり、スイッチ・ボタン類の感触も良好です。しかし、おまけでついている光学ファインダーは駄目ですね。かなり使いにくいので無くして数100円でも安くしてくれたほうがましとも言えるレベルです。
 他にはパソコンとの接続機能と充電機能を兼ね備えたクレードルも特色です。添付の画像閲覧・整理ソフトを使うとボタンひとつでPCに画像を転送してHTML形式のギャラリーを自動で作成させることも出来るとなかなか面白い機能があります。

まとめ

 超薄型・超軽量・超機敏で低価格…だけども低画質(笑)なのがこのカメラです。他にもズームだとか色々切り捨てていて、あまりの割り切りに感動してしまったカメラです。メモ用途やスナップ用途に限定すればかなり使えるカメラです。画質の悪さは我慢すべきもので、銀塩カメラを併用するなどしてフォローすべきものです。なにより、画質の良さ悪さというのは絶対的な価値ではないとも思うので使い方・考え方次第です。

諸元

  • サイズ…幅:83mm 高さ:53mm 奥行き:11.3mm 重量:78g
  • CCD…有効画素数200万画素(総画素数211万画素) 1/2.7インチ正方画素原色CCD
  • 記録データ…JPGのみ 最大サイズは1600x1200ピクセル
  • 記録メディア…SDカード(マルチメディアカード) カメラ本体に内蔵フラッシュメモリー10MBあり
  • レンズ…5.6mmF3.5(35mm版換算時37mmF3.5) 固定絞り
  • 焦点調節…固定焦点 マクロモード有り
  • 撮影距離…通常時:80cm〜無限遠 マクロモード時:約30cm
  • シャッタースピード…1/8000〜1/8秒 BSで変更可(夜景時:1/800〜1秒 花火時:2秒固定)
  • 測光方式…CCDによるマルチパターン測光(露出補正をかけると中央重点測光に変化)
  • 露出制御方式…プログラムAE
  • 露出補正…-2〜+2 1/3ステップ
  • ホワイトバランス…オート・太陽光・日陰・電球・蛍光灯・マニュアル
  • フラッシュ…推定GN2〜3
  • フラッシュモード…自動発光・強制発光・赤目軽減・発光禁止 BSの設定によってスローシンクロ可能

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