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Caplio GX

動機など

 単焦点・固定焦点・薄型デジカメのEX-S20は名機だと思います。しかし、9月末あたりから買い換えようかなと考えていました。なんというか、デジカメって銀塩カメラと違って新製品の出るサイクルが短い上にCCDの寿命やメディア・記録フォーマットの遷り変わりを考えると長く使ってられないんですよね。というのは言い訳です。飽きたというか物欲を満たしたいというか、基本的にあたらし物好きで買い物依存症なんですね、私。
 と言う訳で、新しく使うデジカメの選定に移るわけですが条件としては ・AFが速い・15秒より遅いスローシャッターがある・CCDサイズが1/1.8インチ以上・SDカード使用などでした。さらにお金が無いので出来れば4万前後で入手したいという考えでした。で、色々と選択肢を消去していった結果残った機種がリコーのGXとコニカミノルタのG600でした。売価はちょうど4万くらいで、両機種ともに前述の条件を殆ど満たしていました。で、前述の条件以外で両機種に感じた魅力ですが、GXの場合は28mmという広角と操作性の良さ・ホットシューでした。G600の場合は、外観デザインがかなり好みでサイズも手ごろということでした。しかし、G600は店頭でいじって見て分かったんですが操作性がかなり良くないんですね。フォーカスモードを固定にしようかとメニューをいじったんですがメニューの階層が複雑で分かりづらく、操作ボタンが少ないので最悪でした。1機能1ボタンは逆に分かりにくいんですが、少なすぎる操作ボタンも考え物です。
 と、こんな感想を持ちましたがG600の外観デザインにひかれてもいましたので最終的な判断は売価にしました。で、カメラ屋に行くわけですが、G600は\40000くらいでGXは\42000ぐらいの値札が付いています。G600の方が少し安いので優勢です。しかし、GXは展示品現品限りという文字があったのでとりあえず値切ってみました。その結果カメラ・レンズ・用品・フィルムなんかを買う時によく使っているお店だったのもあると思いますが\38800まで落ちてくれました。G600も値切ってみましたがこちらは残念ながら値札通りとのことでした。
 以上の事からGXが予想外に安くなったのでGXを買うことにしたのでした。

 

使用感

 起動は結構早いです。沈胴状態のレンズが素早く伸びたと同時にシステムが立ち上がって撮影可能な状態になります。レンズがちんたらと伸び終わってもシステムの立ち上がりが遅くて待たされる機種もあるので、GXの起動の速さは良いですね。銀塩AFズームコンパクト並みと評価しても良いと思います。また、OFF時の動作もまぁまぁ速いです。

 AFはCCD方式とパッシブ方式のハイブリッドでなかなか速いAFだと思います。シャッターボタンを半押ししない一気押しでもOKになっていて、その場合にもAFが機能しているようです。一気押しは手ブレの原因になったりしますので通常はちゃんと半押ししてレリーズした方がいいわけですが、とっさの時には一気押しもありかと思います。
 CCD測距もパッシブ測距もコントラストの低い被写体や極端な暗所に弱いのは常識ですが、GXも残念ながらその例に漏れないようです。で、アクティブ測距や超音波測距のカメラ以外では暗所撮影時には補助光を投光するんですね。そしてGXも一応補助光機能を持っています。しかし、ストロボ光を補助光としていて補助光機能を使うためにはストロボを発光させなければいけないという仕様になっています。正直、使えない補助光であると言って良いと思います。一眼レフならともかく外部測距なら個人的にはアクティブ測距の方が好きだったりするんですよね。遠景に弱かったりガラスごしの測距が不可能だったりする欠点がありますが暗所で強い特徴は夜に撮影する事が多い私にはありがたいんですよね。GXがCCD方式とアクティブ方式の併用型だったら良かったと思いますが、これは言っても無駄な事だと思いますけどね。
 ピント調節に関しての機能をさらにあげると、マクロモード・無限遠固定モード・スナップモード・MFモードがあります。マクロモードはワイド端でレンズ前面から1cmまで寄れてかなりの接写が可能になります。その際にはCCD方式のみの測距になり合焦速度は落ちますし、迷います。ただ、合掌した時の精度自体はしっかりしているようです。なお、通常では30cmまで寄れますのでマクロモードにしなくても普通に使う分にはOKです。
 無限遠固定とスナップモードはともにピント位置を固定するモードで無限遠は文字通り無限遠でスナップは2.5mの位置に固定になります。ピント位置を固定する事でAF作動にかかる時間を省略して軽快に撮れるようになります。また、ワイド端に絞り気味にしてスナップモードにすればパンフォーカスで撮れます。
 MFモードが曲者でして、注文を付けたい点がいくつかあります。一番困るのが現在合わせているピント位置の距離表示が無い事でピントが合ってるかの判断を液晶画面で判断しなければなりません。一応、拡大して表示させる事も出来るんですが液晶でピントの山なんてとてもじゃないですが正確には判断できません。ただ、GXの場合は通常のAF時に半押しして合焦させたあとに半押しを解除してもピント位置を維持してくれますから定点撮影や目測での置きピン撮影は一応可能なわけです。

 起動時間・AF合焦時間(夜間・マクロは除く)が短くて、レリーズタイムラグも少ないGXですが、AE・AWBの応答性は悪いです。デジタル一眼を除けばデジタルカメラは大抵AEの応答性が悪いんですが、GXはその中でも遅い方かなという気がします。
  また、データの書きこみ速度も遅く、バッファも少ないようなので連写には期待できないです。このカメラで動き物を撮る気ははなからありませんが、とりあえず連写して後でいいコマのみをチョイスすると言う撮り方はデジカメならではのものだと思いますので、連写性能はあげた方が良いと思いますね。

 操作性は非常に良いと思います。ボタン・ダイアルの配置やグリップといったハードウェア的にも扱いやすく、ソフトウェアメニューの構造も扱いやすく出来ていると思います。特にシャッターボタン前方に設置されたダイアルはポイントが高いです。絞り優先やマニュアル露出が出来るカメラならこのダイアルは必須です。しかし、現状では(銀塩でもデジでも)AF一眼ならついていて当たり前ですが一体型デジタルカメラの場合だと売価が\10万するぐらいの機種で無いとついていない事が多いんですね。

 レンズは35mm判換算で28-85mmF2.5-4.3のレンズです。とにかく28mmの広角をカバーするってのはポイントが高いですね。デジカメだと高価でサイズの大きい一体機でないと28mmはまだ珍しいので貴重です。F2.5という開放F値もなかなかです。描写性能ではズーム全域で歪みがあります。しかし、値段やサイズを考えればこんなもんかなと納得。
 最終的な絵の方はあまり細かい事気にしないので全然OKな感じです。あくまで銀塩カメラで撮る時の試し撮りや画像メモ用途ですから。

 GXにはホットシューがありまして、外部ストロボを使うことが出来ます。しかし、このホットシューなんですが内蔵ストロボの発光設定と連動してしまっていて外部ストロボのみを発光させるのは不可能になっています。内蔵ストロボをなにかで覆ってしまえばいいんですが、不便です。
 また、セルフタイマーを使うときに内蔵ストロボを弱く発光させてカウントダウンタイマーにしています。そのためセルフタイマーにするとストロボーチャージが始まってしばらく撮影不可になります。補助光の件もそうですが、ストロボ関係の設計の詰めは甘いです。といいますか、補助光用のランプなりLEDをつければ全て解決しそうな気がしますがコスト削減のあおりでも食ったものと推測します。

 外観デザインはボディーカラーが黒でホットシューや持ちやすいグリップがついていたりと実用機といった印象を与えてくれます。レンズ部が沈胴し切れずに段差が残っているのは見た目としてはすっきりしていないので嫌な点ですが、起動後の繰り出し量を見ると仕方ないのかもしれません。ただし、鏡胴先端のシルバーの名板は売りの一つである1cmマクロの時に写り込んでしまっていやんな時があります。
  ボディーの造りに関して言えば、隙間が多いって評判をよそで聞きますが特に不満は感じないです。銀塩時代からリコーはコスト削減して安価な製品を提供するけれども写りに関しては手を抜かないって印象があったりしますから実売価格考えれば問題なしです。

 たまに画面を横に走る直線状のノイズが発生します。起動直後・暗所などAE・AWBが迷う状況下・レンズ駆動中・ボタンを押した時などです。合焦時のブザーでも発生するようなので、カメラが動作する時に発生する電気ノイズを拾っているようであります。発生する頻度としては起動直後や暗所で多く、少し待てば安定しますが機会を見てリコーに問い合わせて見るかもしれません。

まとめ

 良くも悪くも個性が強いカメラだと思います。タイムラグの少なさにこだわりながらも書きこみが遅かったり、ホットシュー装備してストロボ撮影に配慮したかに見せておきながら設定がおかしかったり、内蔵ストロボを補助光やセルフタイマーに使用したりとちぐはぐな所が散見されます。しかし、基本的には操作性にかなりの配慮がされているのが感じられ開発者が使いやすいカメラを作ろうと意気込んでいるのが伺えます。好意的な解釈をすれば書きこみやストロボの問題点はコスト削減のために手が回らなかったのかなと思ったりもします。まぁ、コンセプト自体はかなり良いカメラだとは思います。

その後

 まず、縦にノイズが走ると書きましたが、どうもボディーを気持ち強めに握ったり・三脚ねじ穴に三脚をつけたり・ホットシューに外部ストロボつけたりするなどのボディーに圧力がかかるだけでもノイズが走ることがわかりました。液晶画面で確認できるだけでなく、実際に移されたデータにも残ることも確認できました。どうかんがえても通常の使用範囲内でも発生する不具合であると同時にかなり目立つノイズだったので販売店に相談してみることにしました。結果、04年12月末に本体ごと交換ということになりました。交換されてきたボディーはさらに隙間が広がってたりと笑えましたが、ノイズが発生しなくなったので良しとしました。
 また、不具合を相談したと同時にGX用のフード&アダプタとワイコンを注文しました。これでGCで37mm径のフィルタとワイド端22mm相当の広角も使えるようになりました。やはり、安いデジカメの中では拡張性がピカイチですね。

諸元

  • サイズ…幅:113.6mm 高さ:58mm 奥行き:29mm 重量:205g
  • CCD…有効画素数513万画素(総画素数525万画素) 1/1.8インチ原色CCD
  • 記録データ…JPG・TIFF 最大サイズは2592x1944ピクセル
  • 記録メディア…SDカード(マルチメディアカード) カメラ本体に内蔵フラッシュメモリー16MBあり
  • レンズ…5.8-17.4mmF2.5-4.3(35mm版換算時28-85mmF2.5-4.3) 絞り3段階調節可
  • 焦点調節…CCD方式と外部パッシブ方式併用のAF MF・無限遠固定・スナップモードあり
  • 撮影距離…通常時:30cm〜無限遠 マクロモード時:1cm〜無限遠(ワイド端)
  • シャッタースピード…1/2000〜30秒
  • 測光方式…CCDによるマルチパターン測光・中央重点・スポット
  • 露出制御方式…プログラムAE・絞り優先AE・マニュアル露出
  • 露出補正…-2〜+2 1/3ステップ
  • ISO感度…64・100・200・400・800・1600・オート
  • ホワイトバランス…オート・太陽光・日陰・電球・蛍光灯・マニュアル
  • フラッシュ制御…フラッシュマチック
  • フラッシュモード…発光禁止・自動発光・強制発光・赤目軽減・スローシンクロ

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